株式会社ゴールドウイン(本社:東京都港区/代表取締役社長 CEO:渡辺 貴生)は、ゴールドウイン東京本社1Fイベントスペースにて2025年8月21日(木)から26日(火)の6日間、ネイチャーフォトグラファーである柏倉陽介氏の写真展と人と自然の関係に想像をめぐらせるワークショップやトークイベントで構成する「Endless Yosuke Kashiwakura Photo Exhibition and Creative Dialogues」を開催しました。

本写真展では、柏倉氏の代表作「Back to the Wild 森を失ったオランウータン」、初公開となる撮り下ろし作品「The Lost Aral Sea 20世紀最大の環境破壊」を展示しました。
「Back to the Wild 森を失ったオランウータン」
巨大なパームオイル産業の影響で⽣活圏を失ってしまったオランウータンの孤児が、人の手を借りながら木登りを覚え、森で⽣きる⼒を取り戻すまでのドキュメンタリー写真。

「The Lost Aral Sea 20世紀最大の環境破壊」
かつて世界で4番⽬の⾯積を誇っていた巨大な湖「アラル海」が⼈々の過剰な綿花栽培の影響で10分の1の面積になった現状と、“海の民”だった人々が、水のなくなった砂漠の大地で紡ぐ新たな暮らしの様子を映し出します。

また、会期中は7企画13枠のワークショップ・トークイベントといった体験型イベントを実施。
カメラの仕組みや使い方を学ぶ自然撮影の方法、ピンホールカメラ、コラージュ作品をつくるワークショップも開催しました。

ー柏倉陽介氏の言葉ー
「大自然の前では人間なんてちっぽけな存在」。そうした言葉の反面、自然にとって人間は隕石の衝突にも匹敵するインパクトを持っているのだと撮影を通して実感してきました。
日本の国土の約半分の広さがアブラヤシ農園となったボルネオ島では熱帯雨林が跡形もなく消え去り、生息する森と母親を失ったオランウータンの孤児が保護施設で暮らしています。彼ら彼女らは、保護施設の職員を母と思い込んで抱きつき、夕方に職員が帰宅するときには「行かないで」と服を引っ張りながら鳴くのです。
はたまた、世界4位の大きさだった湖・アラル海はたった半世紀の間に干上がり、砂漠地帯となりました。綿花栽培のために多くの水を使った結果、周辺の人々は職を失い、有害物質が飛散する環境へと様変わりしてしまいました。
ボルネオでは広大な熱帯森林がアブラヤシ農園に変わり、ウズベキスタンではアラル海が消えてアラル砂漠と呼ばれるようになりました。いずれの現状も、大量生産される製品に使われるパーム油やコットンといった原料の栽培が原因になっていて、大量消費社会の歪みの結果が現れているように感じます。
この展示を通して、人間が自然に与えるインパクトの大きさを実感し、人と自然の関係を見つめ直すきっかけになれたら幸いです。
■作家プロフィール:ネイチャーフォトグラファー 柏倉 陽介

自然や動植物の姿を通して、地球環境保護のメッセージを伝えるネイチャーフォトグラファー。写真作品や文章を国内外のメディアに発表する傍ら、日本最北端の島・礼文島にて星空鑑賞区を作る活動も行なっている。ゴールドウインは、自然環境、人間、動物の生活環境悪化の現状を伝える柏倉氏の活動に賛同し、2025年より支援を開始。主な受賞歴として、ナショナルジオグラフィック国際フォトコンテスト、ワイルドライフフォトグラファー・オブザイヤー、レンズカルチャーアースアワードなどの主要な国際写真賞に入賞。写真作品は、スミソニアン自然史博物館、ロンドン自然史博物館、国連気候変動枠組条約締約国会議にて展示されている。現在は写真家を続けながら、北海道恵庭市にてエコロジーをテーマにした「えこりん村」でのディレクター業務や北海道文教大学客員教授なども務めている。
■開催概要
イベント名|Endless Yosuke Kashiwakura Photo Exhibition and Creative Dialogues
会 期|2025年8月21 日(木)~8月26日(火)
会 場|株式会社ゴールドウイン1Fイベントスペース(東京都港区北青山3-5-6 青朋ビル)
主催|株式会社ゴールドウイン
開館時間|11:00-19:00
料 金|無料
■ゴールドウインとして
『⼈を挑戦に導き、⼈と⾃然の可能性をひろげる』をパーパスとして掲げるゴールドウインは、⾃然環境や⼈間・動物の⽣活環境の現状と、そこに見える再生の兆しを伝える柏倉陽介⽒の活動に賛同し、⽀援しています。
柏倉⽒のファインダーを通じて⾒えた世界を知ることに加え、各種イベントを通じて「これからの地球と⼈間をめぐる新しい未来の実現」に向けて参加者それぞれが思いを巡らす機会となりましたら幸甚です。