中期5ヵ年経営計画 Investors
2022年3月期~2026年3月期
事業領域を再定義し、成長分野への投資を拡大
ゴールドウインは、2026年3月期を最終年度とする、5ヵ年の新中期経営計画を推進しています。激変するファッション市場において、サステナブルな事業成長を果たすには?当社が目指す姿について、わかりやすくご説明します。
ファッション業界の市場変化と
ゴールドウインのビジネス変革
ファッションとスポーツアパレルは、ますますシームレスに
2000年以降、かつてはそれぞれが独立していたファッション市場とスポーツ市場の距離は急速に縮まっています。アウトドアウエアの機能面での優位性がファッションの分野で高く評価されるようになり、ライフスタイルマーケットが拡大するなかで、スポーツマーケットの領域を超え、「パフォーマンス」として確固たる地位を築いています。
20年をかけ、着実に取り組んだビジネスモデルの転換が、
高収益体質として結実
2000年からの経営努力によって、実需型ビジネスモデルが真価を発揮
売上高総利益率の改善と売上高販管費率の低減を同時に進める
増収基調でも棚卸資産を一定にコントロール
自主管理売上比率の上昇が粗利上昇に寄与、中計後半では、直営と卸との
バランスを意識
高収益体質への転換と、現場目線によるKPI設定
経営基盤の整備と意思決定を徹底することにより、ビジネスモデルの転換の大きな後押しとなっています。
PLAY EARTH 2030
2つのサステナビリティ
「PLAY EARTH 2030」
当社では、2030年に向けた長期ビジョン「PLAY EARTH 2030」を策定。事業の持続的な発展と社会的責任をどう両立していくべきなのか。スポーツアパレルの将来あるべき姿を見据え、気候変動問題の解決と持続可能なビジネスの再構築を図りながら2つのサステナビリティと向き合います。
事業におけるサステナビリティの追求
成功モデルをライフスタイル・ファッション市場へ波及
市場の大きな変化を踏まえ、当社では事業区分を「Performance」「Lifestyle」「Fashion」と再定義しました。「ザ・ノース・フェイス(THE NORTH FACE)」などの、パフォーマンス分野で培った成功モデルを、ライフスタイル、ファッション市場に展開し、拡大を図っていきます。
CORE&MOREによる成長戦略
環境におけるサステナビリティの追求
環境活動の3つの柱
環境においては、グリーンデザインの推進、脱炭素社会の実現、循環型社会の実現という3つのマテリアリティを設定。新素材の開発やリサイクル素材への転換をはじめ、あらゆる事業活動の基本となる指針とし、これら3つの柱を軸として環境改善の具体な取り組みを加速させています。
グリーンデザインの推進
環境負荷低減素材を
使用製品の90%以上に
循環型社会の実現
ファッションロス・ゼロ
製品・材料の廃棄ゼロ
脱酸素社会の実現
全事業所と直営店での
カーボンニュートラル
「ブリュード・プロテイン™」によるSX実践の道程
環境におけるサステナビリティの切り札のひとつが、Spiber株式会社と共同開発した「Brewed Protein™(ブリュード・プロテイン™)」。枯渇資源である石油に頼ることなく、植物資源をベースとした構造タンパク質素材として開発された新素材です。着心地とサステナビリティを両立する期待の新素材として、2030年には新規開発製品への使用比率を10%まで高めていきます。
中期経営計画
成長投資とレジリエンスの両立
中期経営計画最終年度の見通し
中期経営計画においては、財務面では最終年度売上高1,250億円、営業利益210億円を目標に掲げると同時に、環境負荷低減素材の使用率やCO2排出量など、非財務面の長期目標との両立を目指します。
項目 | 2021年3月期 (実績) |
2026年3月期 (当初見通し) |
2026年3月期 |
2031年3月期 (見通し) |
|
---|---|---|---|---|---|
財務目標 | 売上高 | 90,479 | 125,000 | 149,000 | ー |
営業利益 | 14,838 | 21,000 | 26,800 | ー | |
経常利益 | 15,984 | 22,500 | 33,400 | ー | |
有利子負債比率 | 0.18倍 | 0.3倍以下 | 0.3倍 | ー | |
配当性向 | 29.6% | 30.0%以上 | 30.0% | ー | |
ROE | 21.6% | 18.0%以上 | 18.0% | ー | |
非財務目標 | 環境負荷 低減素材使用率 |
28% | 60%以上 | 60%以上 | 90%以上 |
CO2排出量 | |||||
材料・製品廃棄 | 65トン | 80%削減 | 80%削減 | 廃棄ゼロ |
市場の見通しと中期経営計画の基本方針
成長市場への進化する「ファッションマーケット」において、
資本生産性とサステナビリティを共に高める。
「ファッションマーケット」を再定義する
市場の見通しと競争優位性
生産面での変化
販売面での変化
イノベーション素材への転換
サプライチェーンの進化
マスカスタマイゼーションへの取り組み
ファッションとスポーツアパレル業界の垣根を超えた競争
販売チャネルの変化
サステナブルへの対応 デジタル化への対応
「環境配慮素材の開発」と「レジリエンスな経営基盤の構築」の両立を進める
中期経営計画(5ヵ年)
成功モデルの波及
「ザ・ノース・フェイス」の成長余地の探究と成功モデルを波及させる
販売チャネルの多様化
VUCAの時代に対応した実需型ビジネスモデルの磨き上げを図る
環境配慮素材への移行
全ブランドで環境配慮素材への積極転換を進め、製品開発を強化する
高ROE経営の推進
盤石な内部留保を構築しつつ、成長領域への投資の両立を図る
中期経営計画達成に向けたロードマップ
営業利益増減要因とKPI
成長領域への投資を増収効果と効率化によって両立。業務の効率化を全社レベルで徹底することにより、高ROE経営体質に磨きをかけていきます。
改善ドライバー | KPI | ||
---|---|---|---|
株主資本利益率 18%以上 |
売上高の 拡大 |
自主管理売上比率の向上 | 自主管理売上比率 |
卸販売の向上 | 卸販売比率 | ||
EC比率の向上 | EC売上高比率 | ||
販売効率の 改善 |
在庫残高のコントロール | 在庫残高 | |
販売ロス率の低下 | 販売ロス率 | ||
コストコントロール | 売上高販管費率 | ||
資本構成の 最適化 |
有利子負債のコントロール | D/Eレシオ |
成長領域への投資
中期経営計画期間中で700~800億円の営業キャッシュ・フローを創出し、成長領域への投資を図ります。
営業キャッシュフロー の創出 700-800億円 |
成長投資 | 新製品の研究開発 | 150 – 200億円 |
環境負荷低減への取り組み | 50 – 100億円 | ||
事業基盤整備に向けた投資 | 100 – 150億円 | ||
次世代のスポーツフィールド整備 | 50 – 100億円 | ||
ポートフォリオ再構築 | 100 – 150億円 | ||
株主還元 | 配当・自社株買い | 200 – 250億円 |
ゴールドウインは長期ビジョン「PLAY EARTH 2030」を掲げ、気候変動問題の解決と持続可能なビジネスの再構築という、環境・事業における2つのサステナビリティと向き合っています。中期5ヵ年経営計画では、拡大するライフスタイルマーケットへの展開拡大をはじめとして、成長領域への投資とレジリエンスを両立すべく、盤石な財務基盤の構築を図りながら、スポーツアパレルの可能性の扉を開いていきます。
中期5ヵ年経営計画の詳細はこちらをご参照ください。