グリーンデザインの推進 Sustainability

基本的な考え方

アパレル産業は、温室効果ガスの排出、水の使用、製品の大量廃棄など、社会や環境へのマイナスインパクトが非常に大きい産業といわれています。ライフサイクルが短く環境負荷の高い製品から、長期にわたって安心してお使いいただける製品への転換が必要です。

当社グループでは、環境の持続可能性を高め、生活者にとって安心で、長期に使用していただける製品を提供することを目指し、環境負荷が低く再生可能な原材料を使用した製品開発を積極的に進めています。


環境重要課題

当社グループでは、環境の持続可能性を高め、生活者に安全で長期にわたって役に立つ製品を提供する事を目指し、環境負荷が低く再生可能な原材料を使用した製品開発を積極的に進めてきました。そして2021年に策定した中期経営計画のなかで、あらためて重要課題の一つとして「グリーンデザインの推進」を設定しました。

環境負荷低減素材を使用した製品の比率は、各事業部門の重点目標項目に組み込まれるとともに、代表取締役社長が委員長を務めるEMS推進委員会の事務局が、月ごとの進捗を確認しています。

環境改善活動における戦略と具体策
環境改善活動における戦略と具体策の説明図

環境負荷低減素材使用製品の拡大

2021年に策定した中期経営計画のなかで中長期目標を明示したことで、全社的に環境負荷低減素材の使用が進んでいます。構造タンパク質素材「Brewed Protein™(ブリュード・プロテイン™)」をはじめとした植物由来原料、リサイクルやアップサイクル原料など、環境負荷の低い素材を使用した製品開発を今後も積極的に進めていきます。

環境負荷低減素材使用製品の基準

ゴールドウインでは、製品を製造する各プロセスにおいて自社の認定基準を設定しています。環境負荷の低減に寄与する原材料を「GREEN MATERIAL(グリーンマテリアル)」と呼び、再生ポリエステルや再生ナイロン、リサイクルダウンやリサイクルウールといったリサイクル原料のほか、持続可能な方法で厳格管理された森林の樹木でつくられるリヨセル繊維およびモダール繊維、ひまし油を一部使用して製造されたポリウレタンなどの植物由来原料を対象としています。そしてこれらを25%以上使用した資材から製造された製品が、「GREEN PRODUCT(グリーンプロダクト)」です。2024年度の環境負荷低減素材を使用した製品の比率は71.5%となりました。現在、対応強化に向け新基準作成の準備中であり、2050年までにすべての製品を「GREEN PRODUCT(グリーンプロダクト)」にすることを目指し、今後も原料・資材のリサーチや開発に日々取り組んでいきます。

環境負荷低減素材使用製品比率(%)

リサイクル素材への転換促進

スポーツアパレルの多くは、石油を原料として製造されたポリエステルやナイロンなどを使用しています。当社では、使用済みの衣料や繊維製品およびペットボトルなどを再生したリサイクルポリエステルやナイロンの利用、また、ダウンジャケットの羽毛を再洗浄したリサイクルダウンなどを新たな製品に再利用するなどの取り組みにより、枯渇していく化石燃料に頼らないリサイクル素材への転換を積極的に進めていきます。


環境負荷低減副資材の活用

製品主素材での環境負荷が低い素材の使用比率を高めるとともに、製品のファスナーなどの付属パーツに関しても、リサイクル原料や環境への負荷が低い植物由来の原料などを使用した資材の利用を進めています。また、容器・包装や吊札類の削減、循環利用可能な材料の選定など、副資材の利用におけるさまざまな環境負荷低減も推進していきます。


今後の課題

今後も環境負荷の低い素材や製品の開発とともに、製造工程も含めた環境負荷の低減を進め、2050年までにすべての製品をGREEN PRODUCTにすることを目指し、取り組んでいきます。ステークホルダーのみなさまにも当社グループの環境に対する取り組みをご理解いただけるように努め、機能、美しさだけでなく環境に配慮した製品として選択していただくことが課題となります。