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2025年3月期 第1四半期
決算のまとめ
売上は底堅い推移の中、本社移転費用(通期)は期初見通しの9億円から5億円に減少
2025年3月期の第1四半期は、前期に続き、「ゴールドウイン(Goldwin)」や「ザ・ノース・フェイス パープルレーベル(THE NORTH FACE Purple Label)」などのファッション分野で、インバウンド需要が好調でした。アイテム別では、定番のジャケットやロゴTシャツが販売上位を占めました。全ブランドでのインバウンド売上高比率は21.7%となり、前年同期比で6.9%の増加となりました。
一方、キャンプブームの沈静化に伴い、ギア商材の消費行動は直営店やお取引先ともに弱含みの状況が続いています。消費者のアイテム選別が厳しくなる中、当社ではギア分野におけるフットウエアの強化に取り組みました。
結果、第1四半期の売上高は前年同期比6.3%増の246億円となりました。一過性費用として見込んでいたJ-ESOP(従業員向け株式給付信託)を計画通りに計上し、本社移転費用は期初見通しの9億円から5億円に減少したことにより、営業利益は18億円となりました。
売上高 | 売上総利益 | 営業利益 | 経常利益 | 当期純利益 | |
---|---|---|---|---|---|
実績(百万円) | 24,601 | 12,433 | 1,839 | 4,258 | 3,660 |
対前年同期比 | 106.3% | 106.2% | 81.2% | 102.1% | 109.4% |
売上高構成比 ()は前期実績 |
- | 50.5% (50.6%) |
7.5% (9.8%) |
17.3% (18.0%) |
14.9% (14.5%) |
2025年3月期 第1四半期決算の要点
売上高(単位:百万円)
- 「ザ・ノース・フェイス」「ゴールドウイン」「ニュートラルワークス.」などのブランドを中心に売上を牽引。またスイムウエアの「スピード」では、猛暑に対応した機能性素材製品の販売が好調に推移
- 中期経営計画の注力カテゴリーとなるキッズ、フットウエアも好調に推移
自主管理売上比率(単位:%)
外出需要の増加に伴い、
リアル店舗の売上高が2桁増と伸長
お取引先、ECとのバランスのとれた販売体制を継続
- 自主管理売上比率は57%、中期経営計画に沿った進捗
- チャネル別は、直営店など、お取引先のリアル店舗での売上高が2桁増と伸長
- お取引先は、百貨店、セレクトショップなどが堅調に推移
- EC売上高は、前年同期比104.8%、EC売上高比率は12.9%
棚卸資産(単位:百万円)
棚卸資産残高は、当初見通しの範囲内で推移
- 棚卸資産残高は、前年同期比121.5%、前年同期比31億円増加、関東物流拠点の安定稼働などを進める中、おおむね見通し通りの推移
- アウトドアギアの在庫が一部増加するものの、定番品が多く、翌期以降も継続して販売を進める方針
Key Message
第1四半期はインバウンド需要の追い風に加えて経費の執行遅れ、韓国持分法適用関連会社の好調によって、営業利益以下の各利益の上期見通しを修正
春節以降、インバウンド需要が好調に推移しており、「ザ・ノース・フェイス」や「ゴールドウイン」などの直営店への来客が増加しています。現在、売上が好調な店舗は、東京、大阪、名古屋、京都、福岡などの都市部にある直営店です。今後は、インバウンド需要が地方に波及する中で、地方都市の直営店の売上増加を見込んでいます。
また、販売費および一般管理費については、期初見通しでは本社移転費用として9億円を見込んでいましたが、原状回復費用や旧本社の家賃負担の軽減があり、5億円にとどまりました。広告宣伝費などについては、期初見通しを下回る推移にあるものの、第2四半期以降の経費執行を見越しているため、通期見通しの修正は据え置き、上期見通しの営業利益以下の数値を修正しました。
中国大陸での取り組み
中期ビジョン「Goldwin500」の計画に沿って中国大陸での出店を最優先課題として進める方針
8月に中国大陸で2店舗目を成都に出店、9月に上海に出店と、中国大陸での出店を加速します。
7月に開示した中期経営計画では、「ゴールドウイン」のグローバル売上高を10年後に500億円までに高めることを方針としています。そのなかでも中心となるのは、中華圏での売上となります。
現在、丸の内や原宿などの直営店でインバウンド需要の強さを実感しています。この強さを背景に、中華圏展開を進め、ブランド価値の向上に努めていく所存です。
中国大陸での出店進捗
- 進捗
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- 8月2日に中国大陸・成都市内に「Goldwin Chengdu」をオープン
- 一級都市となる成都市は、製造業の発展により経済都市として知られる地域。人口は中国大陸のTOP10内
- 直営店は、成都市の中心市街地エリアに立地し、当社の強みである「実需型ビジネスモデル」によって直営店での展開を進め、出店地域を拡大し中国大陸での発信力を強化する方針
- 計画
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- 2024年9月に3店舗目として上海に出店
- 2033年3月期中に中華圏での売上高を300億円、70店舗に拡張を目指す
- JVの設立により、直営店、卸先、オンライン、FC店舗での複合展開を加速
- 新規顧客開拓策として、直営店に加えて、T-mallなどのオンライン事業と融合させ、若者層の獲得を図る方針
売上高・営業利益率推移
韓国での取り組み
好調推移。売れ筋製品の増加とSNS効果に加え、インバウンド需要増の寄与により、売上高は2桁成長を維持
現在、韓国では、「ザ・ノース・フェイス」への支持がこれまでの中高年層だけでなく、Z世代にも波及し、売上高は過去最高を更新中です。
日本以上に韓国ではファッションブランドの人気の波が激しいと言われますが、そのなかでも「ザ・ノース・フェイス」は17年連続で「国家ブランド競争力指数」で第1位を獲得するなど、ブランド支持を得ています。
もちろんファッションだけでなく、スポーツやアウトドアブランドとしての信頼も得られており、スポーツクライミング代表選手にユニフォームを提供するなど、ウエアとしての品質の高さも同時に追求しています。
韓国(YOUNGONE OUTDOOR Corporation)の事業進捗
- 進捗
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- 安定した商品調達によって、売れ筋商品の機会損失を減らし、売上伸長を継続
- アンバサダーを通じた情報発信により、韓国におけるアウトドアブランドランキングで2位以下と2倍以上の差をつけて圧倒的首位を維持
- Z世代の新規顧客獲得が進み、さらにはインバウンド需要との相乗効果によって売上高は過去最高を連続更新
- 取り組み
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- 「ザ・ノース・フェイス」は、韓国における「国家ブランド競争力指数」にて17年連続で第1位を獲得
- スポーツクライミング代表選手にユニフォームを提供
売上高・営業利益率推移
売れ筋製品
2025年3月期 通期
決算見通しサマリー
J-ESOPと本社移転の一過性経費および経費の増加により、25.3期は増収減益の見通しは変わりなし
第1四半期終了時点で、売上高は見通しの通りであり、販売費および一般管理費は期初見通しを下回る推移となっています。このため、営業利益以下の各利益は期初見通しを上回り、上期の業績予想を上方修正しました。
通期見通しは、為替や原材料価格の高騰、物流コストの上昇などの影響が大きくなっており、天候や気温などの外部環境の変化が下半期においても予断を許さない厳しい状況が続くと想定されますので、据え置きました。
売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 当期純利益 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
見通し(百万円) | 52,800 | 2,300 | 4,100 | 5,600 | 8,000 | 4,900 | 6,600 |
対前年同期比 | 103.3% | 37.9% | 67.5% | 61.0% | 87.1% | 66.9% | 90.1% |
売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 当期純利益 | |
---|---|---|---|---|
見通し(百万円) | 133,200 | 18,100 | 25,900 | 21,000 |
対前年同期比 | 105.0% | 75.9% | 79.4% | 86.5% |
売上高構成比 | – | 13.6% | 19.4% | 15.8% |