ゴールドウイン リペアの現在地 Vol.3News

環境配慮という点において、製品のロングライフを実現していくためにリペア(修理)は欠かせない方法の一つです。また、製品に愛着をお持ちいただき、少しでも長く使い続けていただけることは、お客さまとブランドのエンゲージメントの一つの形でもあります。
当社は、1980年代に、修理の受付をスタートしました。それから、およそ40年にわたり、お客さまの製品に寄り沿い、一点一点大切に、修理・修繕を施してきました。
日々、よりよいリペアを目指して前進するゴールドウインのリペアについて、3回にわたりお伝えします。

よりよい修理を求めて、変化を続ける
2024年9月、「ザ・ノース・フェイス+グランフロント大阪」の店舗内に国内2カ所目(1カ所目は東京・恵比寿ガーデンプレイス内の「ザ・ノース・フェイスキャンプ」)となる常駐型リペアサービス“REPAIR(リペア)”をオープン。同じく9月には、北海道札幌市の商業施設で行われた出張リペアイベントにも参加しました。10月には、ゴールドウイン リペアセンターの受付方法をインターネット申し込みに統一することを発表し、リペアのサービスを多角的かつ加速度的に広げています。
背景には、リペアの概念が広がり、多くの人が利用するサービスとなってきたことによって、リペアの在り方も多様化している点が挙げられます。ゴールドウイン リペアセンターも、お客さまの価値観や時代に合わせて、変化を続けています。

出張リペアサービスイベント
近年、出張リペアサービスのイベントが増えています。 原宿・渋谷を中心に、リペアを文化として根付かせたいという思いで複数のブランドが協力して行うリペアイベントや、環境配慮や製品のロングライフを作り手と使い手がともに体験する機会としてのリペアイベントが広がっています。

~Staff Message~
現在、パッチ修理を担当する20代のリペアスタッフTは、入社後、縫製研修を経て、リペアチームに配属となりました。
「私のように工業系高校出身者は、ミシン修理部門などに配属されることが多く、リペアチームへの配属は予想外でもありましたが、実際の修理業務がはじまると、そのやりがいに魅了されました。いかにきれいに仕上げるかなどの自分自身の技術を磨くことももちろんですが、今は修理のための部材の準備なども任されるようになり、素材のことももっと勉強して、よりよい修理を提案できるようにしたいと思っています。」

近年は、出張型のリペアイベントの場にも積極的に参加し、お客さまとのコミュニケーションを取りながら修理をすることも楽しみの一つとなっていると言います。
「近年、リペアイベントで、お客さまの目の前で修理を行うことも増えてきました。修理による機能性の回復はもちろん、お客さまとの対話によってご希望のカラーリングを反映したあて布や遊び心を取り入れた縫製など、イベントならではのリペアが行われていて、私たちリペアスタッフにとっても、楽しみながら修理を行うことができます。」

イベント型リペアにおいては、お客さまと一緒に環境への配慮やリペアの考えを共有できる機会として、今後も取り組んでいく予定です。

常設型リペアを軌道に
2022年12月に当社直営店で初の、いつでも気軽に製品のリペアについて相談可能な常設型のリペアサービス“REPAIR”が、「THE NORTH FACE CAMP」(恵比寿ガーデンプレイス センタープラザ)内に設置されました。常設型リペアサービス“REPAIR”は、店頭にて職人が駐在し、お持ち込みの製品を確認、カウンセリングを行い、製品の状態に合わせたリペアを実施します。
「THE NORTH FACE CAMP(恵比寿ガーデンプレイス)」「THE NORTH FACE+グランフロント大阪」の常設型リペアサービス「REPAIR」は、「リペア予約システム」から予約可能です。

受付のご案内:
恵比寿:https://www.goldwin.co.jp/store/blog/i/?article_id=726034
大阪:https://www.goldwin.co.jp/store/blog/i/?article_id=865224

~Staff Message~
店舗常設型“REPAIR”は、もともと販売職だったスタッフ数名が、数か月にわたるリペアセンターでの縫製研修をうけたのちに常駐のリペアスタッフとして、運用を開始しました。現在、「THE NORTH FACE CAMP恵比寿ガーデンプレイス」内の常設型リペアサービス“REPAIR”を担当するSも、自ら手を挙げたひとりです。

「店頭で修理ができるようになったことは、お客さまにとってのメリットも大きいのではないかと感じています。例えば、毎日の通勤着として愛用していたウエアが破れてしまった場合、店頭であれば、早ければ数時間で修理ができて、また翌日から着ていただくことができます。店頭常設“REPAIR”ができる前は、修理自体が1時間以内で終わるものでも、たくさんの修理をするなかでは、どうしてもご返送まで数週間お待たせしてしまっていたので、そういった点での利便性は高まったと思います。
また、お客さまと直接対面で会話ができるので、お客さまがどれだけ愛着をもって当社製品を着てくださっているかを知ることができ、私たちのモチベーションにもつながります。“REPAIR”の存在が、ブランドとお客さまとの関係性継続のきっかけになっていると感じています。
リペアセンターへの修理申込み方法や手続きにお困りの際にも、私たちがサポートすることも可能ですので、修理に関してお困りのことがあれば、いつでも頼っていただけたらと思います。」

これからも変わらないこと、お客さまに満足いただけるリペアの追求
―よりよいリペアを提案し、それが、お客さま満足と持続可能な社会に繋がっていくー

リペアに依頼をいただいたときに、一度でもその出来栄えにご満足いただけなければ、次の修理依頼はないかもしれません。リペアを通じて、お客さまに一つの製品を少しでも長く使っていただく、その一点一点の積み重ねが、環境に配慮した持続可能な社会に繋がっていきます。この循環の輪を続けていくために、私たちゴールドウインは、時代やお客さまのニーズに合わせて進化を続けていきますが、リペアの在り方やサービスが多様化しても、これからも決して変わらないことがあります。それは『お客さまに永く使っていただけるよう、満足いただけるようなリペアを施す』ということです。

「いつも山登りに挑戦するときの相棒だから、また次の挑戦のときに着たくて」
「大好きな家族がプレゼントしてくれたウエアだから、まだまだ着続けたいんだ」
「毎日の通勤、通学でクタクタになるまで着ています」

リペアセンターに届く製品とともに、お客さまが教えてくださる思い出があります。

「お客さまに永く使っていただけるよう、満足いただけるようなリペアを施す」という変わらない思いのもと、私たちはより充実したリペアサービスの向上を目指し、これからも、お客さまに寄り沿ったリペアに取り組んでいきます。


<写真 大槻正敏(オオツキスタジオ)>


ぜひ、あわせてお読みください。
ゴールドウイン リペアの現在地 Vol.1
ゴールドウイン リペアの現在地 Vol.2