株式会社ゴールドウイン(本社:東京都港区/代表取締役社長CEO:渡辺 貴生)は、社会的責任と創造性を兼ね備えた衣服デザインを担う次世代ファッションデザイナーの発掘・支援を目的とするプログラム「FASHION FRONTIER PROGRAM(ファッション フロンティア プログラム)以下、FFP」に、初年度から協賛しています。
社会的責任と創造性の両立を目指すFFPの理念は、自然環境を尊重し、環境負荷の低減に取り組んできた当社のものづくりの考え方とも深く通じています。当社は、「人を挑戦に導き、人と自然の可能性を広げる」というパーパスのもと、ステークホルダーをNature(自然)、People We Inspire(価値の提供先)、Co-Creators(価値を協創する仲間)の3軸に整理したサステナビリティ方針「Goldwin Regenerative Journey(ゴールドウイン リジェネラティブ ジャーニー)」を定めています。その中で、「価値を協創する仲間」との連携を重視し、プロジェクト発起人の中里唯馬氏をはじめとするメンバーや、志ある次世代クリエイターとともに、より良い未来につながるものづくりを目指して本プログラムを支援しています。
協賛に加え、当社では本プログラムの受賞者を富山本店に招き、開発拠点の視察や、R&D本部メンバーとの意見交換の機会も提供しています。協賛開始から6年目となる本年も、2026年7月29日(水)に昨年度の受賞者が富山本店を訪問し、作品や技術に関する知見を共有する機会となりました。

■FASHION FRONTIER PROGRAMとは
「FASHION FRONTIER PROGRAM」は、ファッションデザイナーの社会的責任への意識や知識の向上を促し、業界全体の変革の一歩となることを目指し、日本のファッションブランド「YUIMA NAKAZATO」を手がけるファッションデザイナーの中里唯馬氏が発起人となり2021年に創設されました。環境省の後援のもと運営する本プロジェクトは、公募によって選ばれたファッションデザイナーを志す人々に、無償でさまざまな教育や実践の機会を提供するプログラムです。参加者は最終審査までの過程で業界の最先端事例を学び、必要な素材や技術の支援やアドバイスを受けながら、作品を制作します。ジャンルにとらわれない多様な審査員によってファイナリストが選出され、選出者には素材、制作費、専門家による助言、展示機会などが提供されます。

■昨年度受賞者による制作発表
2026年7月29日(水)には、昨年度の受賞者が富山本店を訪れ、受賞作品を振り返るとともに、現在取り組まれている新たな制作についてのプレゼンテーションが行われました。

(上記写真左から作品名・作者・概要)
① Wrap me up! 滝 直
自由な着方の遊びを生む、多様性に応えるニットの作品
② 遺物 – Relics Emily Misaki Hon
衣服に宿る記憶や感情を見つめ直し、継承の価値を提案する作品
③ Reframing 林 ひかり
規格化された衣服の在り方をほぐし、身体との関係を再考する作品


各作品には、受賞者にとって意味のある素材や環境配慮型素材が用いられ、社会性のあるメッセージが込められていました。当日は、それぞれの制作背景や今後の展開について、示唆に富む発表が行われました。
■当社の開発を担うR&D本部の視察、開発メンバーとのディスカッション
富山本店のR&D本部には、当社の研究開発拠点であるゴールドウイン テック・ラボや、そこで生まれたアイデアをすぐに実践し、実装するためのマザー工場機能などがあり、受賞者は視察の機会が設けられました。

その後、R&D本部の部門責任者および開発メンバーとの意見交換を実施しました。各受賞者の作品についてアイデアを交わすとともに、制作をさらに発展させるうえで必要な技術について議論しました。

・サイズ展開に関するアドバイス
「多様な身体特性や着用ニーズに対応できるようにしたい」という受賞者の要望に対して、ラグビー選手の身体データを使用した日本代表ウエアの知見が共有されました。
・衣服の立体性を保つための素材選定や、3Dスキャンの活用についてのアドバイス
型紙から立体に起こすという従来の「二次元から三次元へ」の制作方法と、3Dスキャンによる「三次元から二次元へ」という制作方法の違いが話し合われました。また、当社が展開するテクニカルなウエアに使用される、形状記憶性の高い素材の採用が提案されました。
・レザー加工についてのアドバイス
「レザーへの切れ込みの入れ方を工夫し、縫製時の見え方や当たりをよりやわらかくしたい」という受賞者の要望に対して、レーザーカッターや自動裁断による曲線的なパーツ作成、編み方の工夫などが話し合われました。
受賞者からは、「衣服をつくること自体が環境負荷にもつながる中で、創造性と社会的責任の両立には悩むこともあったが、メッセージを発信しながらつくり続ける意義を感じた」「工場や開発拠点の見学を通じて、人の生活に寄り添う衣服を支える現場の大切さを改めて学んだ」「創造性と社会的責任は相反するものではなく、ものづくりにおける重要な指針だと感じた」といった声が寄せられました。
■今後の取り組み
当社は、今後も本プログラムへの協賛を継続するとともに、次世代デザイナーとの対話を通じて、サステナビリティに関する知見を深めていきます。また、今年度のFFPは、東京・高輪のミュージアム「MoN(Museum of Narratives)Takanawa」を拠点に、世界各国の素材を活用しながらグローバルに展開されています。当社としても、国内外の「価値を協創する仲間」との連携を広げながら、社会的責任と創造性を両立するものづくりの可能性をさらに広げていきます。
■FFP2026開催概要
主催:株式会社YUIMA NAKAZATO LABORATORY
共催:一般社団法人unisteps、FASHION FRONTIER PROGRAM実行委員
スポンサー(50音順):株式会社ゴールドウイン、セイコーエプソン株式会社、株式会社大丸松坂屋百貨店、YKK株式会社
後援:環境省
ウェブサイト:https://ffp.jp/